暴力考

このところ、ずっと気になって頭から離れないテーマに「暴力」がある。この数年、「暴力」を話題とする風潮が人文系の言論界にはあるので、そうした本には事欠かない。でも、なんだかしっくりいかないのだ。構造的暴力の問題や、デモやゼネストのような直接行動、様々な論点がこの「暴力」というテーマに引き寄せられ考えられているわけで、それはそれとして思想的に再考する必要があるのだが、「暴力」を論じる人たちの背後に、それを誘発させたいという欲望をうっすらと感じてしまう。この感覚が間違っていると言われればそれまでだが、でも今は自分の直感を捨て去るまでにはいかない。

そうした感性の論理において、今日引きよされるように手に取ったのは、秋山清の『暴力考』だ。アナーキスト詩人の少し古い本だが、この本は、「暴力」を考える上で貴重な指針となりそうだ。

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