『Jポップを創ったアルバム』

                  
北中正和『Jポップを創ったアルバム 1966~1995』(平凡社、2008年)

音楽を聴くのが大好きなので、音楽関連の本は興味のある範囲でだが、チェックするようにしている。去年は、毛利嘉孝『ポピュラー音楽と資本主義』(せりか書房、2007年)を読んだ。現在、巷にはクラシックからヒップホップまで、名盤から希少盤まで、ありとあらゆる音楽が氾濫している。若い人たちは、CD屋などをとおして、自分の耳に合う好きなものを買うわけだが、ポピュラー音楽にかんしての共通意識はほとんど希薄だ。たとえば、どういう音楽がある分野において重要な意味をもった「名盤」なのか、といったことはあまりよく分からないことが多々あるのではないだろうか。かくいうぼくも音楽の聴き方はとても個人的だ。そういう若いリスナーたちに『ポピュラー音楽と資本主義』は、ポピュラー音楽の脈絡作りをしてくれる。メディアの変遷(レコード、CD、MP3)のよる音楽の聴き方の変容にかんしても言及してる。好著だ。

さて、ここに紹介する『Jポップを創ったアルバム』はJポップのディスクガイドである。でも、単なるディスクガイドではない。GS、フォークからJロックを経て、テクノに至るまで、幅広い音楽の拡がりを辿れる工夫がしてある、一読の価値のある本だ。

たとえば70年代ではっぴいえんど、遠藤賢司、あがた森魚のアルバムを取り上げてるのは普通だけど、そこに村八分も加わるのは多少マニアックだ。各アルバムの紹介は4頁ほどだから、寝る前にちらっと読むのにちょうどよい。文章も読みやすい。

図書館にあれば、借りてみたらいかがでしょうか。

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