富村順一『沖縄戦 語り歩き』

八月の第二週に沖縄本島と久米島に行ってきた。久米島では、日本軍による島民虐殺の碑石を見ることが目的の一つだった。「痛恨の碑」と刻まれたこの慰霊碑建立に携わったのが、「東京タワー事件」の富村順一だったことを知る。富村はこの事件と『わんがうまりあ沖縄』と共に言及されることが多く、ぼくもこの本は読んでいた。

久米島の事件も知りたかったので、95年に出版された『沖縄戦 語り歩き』を手にとる。これは富村さんの放浪生活の記録だ。八年間の放浪生活の回想もさることながら(西成暴動、福樹草病院での事件など)、考えさせられるのは「沖縄戦」をめぐる富村さんの主張だ。「沖縄戦記の誤りを糾す」では、「集団自決」や久米島事件に言及しており、だれが自決や殺害の「命令」を下したかという問題について、非常に具体的なところまで踏み込んでいる。だが、その主張については今はコメントを差し控えたい(その後の富村さんの著作も読む必要がある)。

コメント