YOKOSUKA

この火曜日、雨の降る横須賀基地を訪れた。

目的は、幕末・維新期にこの基地内にあった、横須賀造船所(製鉄所)とフランス人居住区の跡を見るためだった。ぼく自身の専攻分野とは直接関係ないのだが、現在、日仏歴史共同研究のプロジェクトに翻訳者として携わっている関係で、本来、なかなか足を運べない基地内に入ることができた。

基地を訪れるには、アメリカ合衆国の領内なので、パスポートが必要。もちろん、見学のためには事前に幾つもの手続きを踏む必要がある。しかし、今回は、基地内にこうした研究者たちに理解のある方がおり、その人の手引きでスムーズに事が運んだようだ。

この研究プロジェクトの先生たちに同行し、基地内を視察。居住区や教会の跡はもはや何も残っていないが、造船所のドックはじつは、ほぼ当時のまま残っており、現在でも使用されているという。写真は幾つか撮ったのだが、それを載せていいものなのかは分からないので、ひとまず控えておく。

一時間半ほど見たのだと思う。その後、広報課の人が今回の視察の感想を聞いていた。基地内の新聞に記事を載せるためだということだ。同行した関係上、ぼくもインタビューを受けることに。

今回のプロジェクトで訳すことになっている、ルイ・フュレの「回顧録」というのがある。フュレは、幕末から維新期にかけて、沖縄、長崎、横須賀などに数年間滞在したカトリックの宣教師。その一部、横須賀編はすでに『市史研究 横須賀』に公表されているが、今回はこの回顧録全体を訳す予定。分量的には、本にして200~250頁前後だと思われるが、当時の文脈を踏まえないといけないため、これからの作業は難航しそうだ。共同で行なう訳者の方々と歩調を合わせて努力しなければならない。今回の調査旅行が、翻訳に資するものになれば、と思う。

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