ラマンタン、ジャズの夕べ、世界の響き(2)

先週日曜日はラマンタン・ジャズ・プロジェクトの最終日。夕方5時頃からはじまり、10時過ぎまで、計四つのグループが生演奏を行った。入場は無料。最初に演奏したのは、昨日は名前を失念してしまったピアノ奏者ジル・ロジーヌ(Gilles Rosine、ちなみにこの名前は「ジロジーヌ」と一語に聞こえる)。軽快なタッチの、すばらしいピアノ演奏。その腕前と才能は、島一番の演奏家だという意見もあるほど。ちなみにおじさんがマラヴォワのピアニストであるらしい。続いてグアドループのギタリストがリーダーをつとめる、クリスティアン・ラヴィソ・トリオ。ギターとドラムとパーカッション(太鼓)の編成。これもとてもかっこよかった。ギターのラヴィソとドラムのソニー・トルペがとにかく個性が強く、力強い即興的演奏を行った。この二つのグループが終わった時点で、すでに8時過ぎ。8時30分頃から、エリック・イルドフォンス(Eric Ildefonse、この苗字がすごい。映画「最初の日」の苗字作りの場面を思い出してしまう)の演奏。パーカッション、ベース、ドラム、サックス、ピアノの五人編成。昨年12月に出たデビューアルバムReconnaissance(「認知」の意)から数曲を演奏した。アルバムがとてもよかったので期待していたが、会場の音響が悪いためか、エリック・イルドフォンスの緊張のためか、十分であるとは言えなかった。エリックの演奏は、ジル・ロジーヌに比べると、明らかにタッチが強く、軽快さやしなやかさに欠けていた。また、ルテール・フランソワのサックスの個性が強すぎたように思える。最後を飾ったのは、ジャズシンガー、ケイコ・ナムゼイのグループ。おそらくアルジェリア系の歌手。アラビア語の歌とジャズの取り合わせはとても新鮮だった。このグループでピアノを弾いたのは、マリオ・カノンジュ。さすがに十枚以上のアルバムを出していることもあって、しなやかで美しいピアノ演奏だった。また、このグループの一人であるグアドループのトランペット奏者フランク・ニコラ(Franck Nicolas)もこちらでは有名な人であるようだった。長い間、立ち見をしていたため疲れてしまったが、次の演奏がはじまる合間に会場(競馬場の横の公園)を歩いているあいだに、フランツ・ファノンのTシャツを着た、活動家らしきおじさんと若者を数人見かけた。おじさんが着ていたのは、ファノンの顔をとても大きくプリントしたもの。ファノンの顔は緑色、Tシャツの生地は赤だった。何人かの若者が着ていたもう一つのファノンTシャツは、オレンジ色の生地で、そこに同じく顔と、「立ち上がれ! 地に呪われたる者たち」というメッセージが印刷されていた。ゲバラTシャツはよく見かけるが、ファノンTシャツは初めてだったのでとても興味を引いた。なお写真右はルテール・フランソワ、左はエリック・イルドフォンス。

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