クレオール性

再び普段の生活へ。シェルシェール図書館で雑誌「Multitudes」22号(2005年秋)を借りる。小特集「Creoles」を確認するためだ。書き手は次のとおり。ジャン=イヴ・モンドン(Jean-Yves Mondon)ラファエル・コンフィアン(Raphael Confiant)、アレクサンドル・アラリク(Alexandre Alaric)、イヴ・シトン(Yves Citton)、マディソン・スマート・ベル(Madison Smart Bell)。コンフィアンの論考「アイデンティティの閉塞に抗するクレオール性」は、『クレオール性礼賛』の著者の一人によるクレオール性をめぐる説明として興味深い。クレオール性は、肌の色に基づく人種的イデオロギー(白人性、黒人性、インド人性)とは異なり、マルティニックやカリブ海の「人類学的・歴史的現実」であるという明快な論旨である。

……クレオール性はイデオロギーではないからである。クレオール性は人類学的・歴史的現実である。三世紀半にわたる混交と「複数の祖先の共有」(ジャン・ベルナベ)の現実である。この人類学的・歴史的現象としてのクレオール性と、1991年にパトリック・シャモワゾー、ジャン・ベルナベ、ラファエル・コンフィアンが定義したようなクレオール性のイデオロギーはあまりにも頻繁に混同されるが、これらを混同しないようにすべきである。この避けがたき現実は異なる仕方で考えることができるし、この三名の著者とは異なるように考えることができるが、何をもってもその実在を否定することはできないないだろう。(ラファエル・コンフィアン)

上記の引用は、『クレオール性礼賛』の著者みずからがクレオール性の主張を相対化する趣旨をふくんでいる点で目を惹き、その主張を「イデオロギー」(この語の否定的意味においても)と言い切っている点で興味深い。

今週の「アンティーヤ」にはレイモン・ルルザ(Raymond Relouzat)の逝去が報じられていた(1939年2月3日~2009年8月24日)。カリブ文化の研究者でありアンティル・ギアナ大学で教鞭をとってきた。著作に『口承の伝統とクレオールの想像力』(Tradition orale et Imaginaire creole)。2009年2月のマルティニックのストライキにかんしては、マルティニックの海外県から自治共同体への制度変革を支持していた。 

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