エドゥアール・グリッサン中学校

昨日(11日)は、ラマンタン市の商業センターの近くにあるエドゥアール・グリッサン中学校に行った。グリッサン中学校の存在は、タクシー運転手さんから前に教えてもらったことがあったが、行くのは今回が初めてだ。いつものように友人ロドルフにお世話になり、車で連れてってもらった。

会場に入ると、たくさんの生徒が座っていた(この中学校の生徒を中心にラマンタン市の高校生など、複数の中高の生徒であることが後に分かった)。中央にグリッサン、その周囲には審査員や招待者らしき人たちが座っていた。

この催しは、大人と子供の二つの部から構成されていた。大人の部では、グリッサンの長編詩「インド諸島」がフランス語とクレオール語の双方で朗読された。

子供の部では、グリッサンとカルベ賞を称える言葉の洪水だった。グリッサンたちを招くにあたって、教師たちはずいぶん準備をしたようだった。たとえば、司会の先生はクイズ形式で「OOOO年のカルベ賞受賞者は?」と聞く。すると、答える予定になっている生徒が「OOOOです」と言う。ちょっと賢い子は「OOOOのOOOOという作品です」と作品名まで添える。あるいは、グリッサンの文学作品の紹介の場面では、舞台に上がっている子がたとえば「1975年」というと、生徒たちが元気な声で「マルモール!」と答える。そんな具合でたっぷり1時間以上楽しませてもらった。また、見る時間がなかったが、お手製の展示も充実していた。

会の終了後、「日本人ですか?」と声をかけてくれた人がいた。明らかに招待者のようであり、どこかで見かけた気がしていたので、名前を尋ねてみると、アブデルワハーブ・メッデーブ氏だった。以前、一橋大学での講演を聴いたことがあり、小説家として活躍しているのを知っていた。「世界は狭いね!」とメッデーブ氏。たしかにそうだと思った。

その後、グリッサンに話しかける暇もなく、ぼくたちは会場を後にすることに。この日の夜、ロドルフはフランソワのアビタシオン・クレマンで「エメ・セゼールとクレオール語」という講演をする予定であったからだ。ドライブの間に少しずつ日が暮れてきた。夕暮れ時のモルヌの風景はとても美しい。窓越しにそう感じていた。そしてまだこのときは、この後のロドルフの講演が波乱に満ちることになるとは知る由もなかった。(写真は中高生に応えるグリッサンの後姿)

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