グリッサンとリセ・ベルビュの高校生

翌日11日(金)は午前中に、マルティニック視覚芸術地域学院という場所でメッデーブ氏が講演をすることになっていた。行ってみたかったが、この学院の正確な場所をつかめず断念した。その代わり、午後はリセ・ベルビュにグリッサンたちが訪問する予定であったので、この高校がシェルシェールにあることを突き止め(ルイ・アシル・スタジアムの隣)、出かけてみることにした。この高校は海に面しておりまさに「良い眺め」(ベルビュ)の場所に建っている。たくさんの校舎が広い敷地に点在していた。ひょっとしたらアンティル・ギアナ大学のシェルシェール・キャンパスと同じくらいかもしれない。高校は「グランド・ゼゴール」(大学とは格の違うフランスのエリート校の総称)を目指す準備学級が置かれてるようで、どうやら進学校のようだ。この催しに参加したのは文科コースの生徒だった。高校生の相手をつとめたのは、グリッサン、シャモワゾー、ナンシー・モレジョン(キューバの詩人)、マイケル・ダッシュ(カリブ文学研究者、ニューヨーク大学教授)。グリッサンは風景の重要さ、ヨーロッパ的な風景とは異なる風景を描くことの重要性について最初に話した。このことはまさに秋の学会でぼくが話したことであり(クルティウスの名前をグリッサンが口にしたときにはびっくりした)、とても嬉しかった。高校生とのあいだで交わされた対話はぼくにとっては大変貴重なものだった。とくにマイケル・ダッシュのカリブ文学者としての見識の広さとその読解の深さには、ただただ敬服するばかりで、話に聞き入ってしまった。このときの感想はまた別の機会に書きたいと思う。(写真は左からパトリック・シャモワゾー、ナンシー・モレジョン、エドゥアール・グリッサン、マイケル・ダッシュ)

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