投票日近づく

1月10日の投票日まであともう少し。投票権を持たないのでとはいえ、現地調査が今回の滞在目的のようなものであるから、選挙動向はやはり気になる。数日前には74条賛成派の宣伝カーが夜の7時頃に家の周りを走っていった。ここだけの話だが、ぼくは心情的には74条派である。マルティニックの社会運動史を少しだけ勉強したせいか、独立運動の流れを汲む74条派にシンパシーを感じるのである。ラファエル・コンフィアンやジャン・ベルナベといった言語擁護活動家の発言と行動に感化されたのかもしれない。とはいえ、『フランス・アンティーユ』の事前調査では反対派が圧倒的であり、10日は73条派の圧勝であると思っている。しかし、投票は24日に第二段階が用意されている。これは73条の枠内で新しい海外地方共同体のための議会統合の是非を問う選挙だ。これに関しては、2003年に同じ内容で住民投票が行われ、グアドループでは7割の反対にあったが、マルティニックではかろうじて反対票が賛成票を上回っただけであり、住民の意見は半々に割れたのだった。今回の同じ事前調査では、この24日の投票に関しては、2003年の時と異なり、賛成支持がすでに6割以上である。故エメ・セゼールの政党で知られるマルティニック進歩党も、74条には反対するものの、議会統合には賛成することを明言している。その他の中道左派もまた24日の投票では賛成を支持する予定だ。つまり親仏路線の右派だけが現状維持を求めるという格好になる。個人的な意見を述べれば、たとえ予想通りの結果になったとしても、独立派の勝利であると思える。なぜなら独立派の狙いは1998年来海外県制度の改革にあったからだ。1月10日の投票はあくまで24日の布石であり、中道左派政党の意見を24日の投票での賛成に回すための策略であるのではないかとすら勘ぐってしまう。地域圏議会長アルフレド・マリ=ジャンヌは策士なのではないかとひそかに思う今日この頃。

コメント