再会

日々読書をしようと心に誓いながらも、気づけば、外をほっつき歩いていることの方が多い。何かの用事にかこつけて、一度外に出ると、なかなか帰えらないものだから、結局、一日何も読まなかったりする。反省。

とはいえ、やはり外を歩くのは楽しい。館の外に一歩出れば、日々が新鮮に感じられる。

パリに着いてから一週間が経ったが、この間、週末には蚤の市や古書市に出かけたり、パリ生活の先輩H君に、中華系のハイパー・マーケット(とにかく安い)に連れてってもらったりもした。

そして昨日は、インターネットで注文した六巻本のカリブ海の歴史百科事典(全8キロ!)を知らない人のところへ引き取りに行き、その足で、ポンピドゥー・センターに向かった。

ポンピドゥー・センターで二時に友人と待ち合わせをしていた。相手は、マルティニックの親友エリック。彼はこの時期にベルギーとフランスに用事があって来ており、マルティニックに帰る前々日に会う約束をした。

再会を喜び合い、近くのカフェのテラスでお茶をした(「レフ」というベルギー・ビールを飲んだ)。すると、通り沿いでアフリカ系かアンティーユ系の若者数名がブレイク・ダンスをはじめた。「おっ、これは面白いね!」ぼくたちはダンスを見るために別のカフェに移動し、正面で彼らの超人的な芸を見た。ダンスもよかったが、さらに感心したのはその後のエリックの振る舞いだった。催しが終わると、若者たちは観客に帽子を差し出してきた。チップを入れる入れないは観客次第。エリックは10ユーロ紙幣を帽子にすっと入れた。受け取った若者もさすがにちょっとびっくりしたようだった。

そこで思い出すのは、マルティニックのレストラン・クロワジエールの帰りでのことだ。地元ミュージシャンのジャズを聴いた帰りに、エリックは自分がもっている小銭を物乞いに全部あげたことがあった。

そうした寛大さはなかなか身につけられるものではない。そして、そうした寛大な人を友にもてたことをぼくは誇らしく思う。

帰りにマルティニック産のダーク・ラムをもらった。いずれ友達と一緒に開けたいところだ。

コメント

espera さんのコメント…
こんにちは。5月のパリは素敵でしょうねえ。いいなあ。それにしても、エリックさんと帽子とユーロの話、いい話ですねえ。う〜ん。日ごろの自分のせせこましい心を深く恥じます。お元気で。
omeros さんのコメント…
こんにちは! エリックは広く大きな心の持ち主。そうした度量をいつか身につけられたらよいなと思っています。そういえば、私たちが購入したドベ・ニャオレの新作、パリでも見かけました。当たり前ですが、フランスはアフリカ音楽が充実していますね。チェックしてみたいと思います。