アフリカ映画週間(2)

また別の日にアフリカ映画を鑑賞。今回見たものはサンベーヌ・ウスマンのLa noire de...(1966年)である。アフリカ映画の代表作の一つに数えられるというこの映画は、セネガルの若い女性の物語だ。貧しい家庭に生まれた彼女は、フランス人家庭のベビーシッターとして雇われる。その後、この家庭がセネガルからの引き上げるということで、この家庭のもとで働くために、フランス南部の街に赴く。彼女はフランス人家族の暮らすアパルトマンで家政婦としてこき使われる。最初はフランスでもベビーシッターをするつもりでいた彼女は、掃除、料理、洗濯すべてを押し付けられることに不満をもっている。その不満がある日爆発し、一切の仕事を放棄するのだが、最後は悲劇的な結末が彼女を待ち構えている。この映画を見た後、映画の紹介者であるティエリー・シンダ氏に、アフリカ出身のマダムが「私は67年にソルボンヌで学ぶためにこっちに来て、それからパリにずっと住んでるが、この映画のヒロインと同じような状況をずっと見てきている。今だってパリに来るアフリカの若者はみんなこんな風だ。何も変わっちゃいない」と言っていた。シンダ氏が「いや、それでもこの時代に比べるとずいぶんましになってきている」と言うような発言を返すと、マダムは「わたしはそうは思わないね。納得できない」と言い捨てて、会場を去った。

もう一つ、このときに見たのは「真夜中の独立」(1961年)という映画。これは一時間あまりのドキュメンタリーで、ダオメ、オート・ヴォルタ、コートジボワールの独立の際の演説と式典を記録したものだ。フランスから独立したこれらの地域の独立宣言演説のさいには決まってフランスの大物政治家らしき人物がドゴールの代理として横にいる。オート・ヴォルタの独立演説の際には1789年、1848年(奴隷制廃止の年)、1960年が、フランスを人権の国として讃える年号として引用されていた。この記録映画を見ながら、60年の「独立」が文字通りフランスから与えられたものであるという確信を深めざるをえなかった。

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