クリスチャン・ラヴィゾ(Christian Laviso)!

ジェラール・デルヴェールさんに連れられてギタリストのクリスチャン・ラヴィゾの音楽を聴きに行ったのはちょうど1週間前のこと。演奏を始めたら途中で話ができないということから、演奏前に挨拶したところ、CDとDVDをお土産にいただいてしまった。デルヴェールさんとは労働組合仲間のようで、前日深夜、デルヴェールさんはラヴィゾさんたちと一緒に自宅で会合を開いていたとのことだった。ラヴィゾさんにお会いしたとき、デグラさん(1967年5月事件の目撃者・当事者のひとり)に会ってくれどうもありがとうと言われた。立ち入った話は聞かなかったが、その言葉からラヴィゾさんが独立主義者であること(あるいはそれに近い立場にいること)がうかがえた。

演奏は9時過ぎに始まり、深夜にまで及んだ。まったく終わる気配がない。旅の疲れから最後まで聞くことができず、途中で帰ることに。

こちらに戻ってきてから、いただいたCDを聞き、DVDを観た。ライブ映像は非常にかっこいい。ギター、グオカ、ドラムの三人編成。場所はおそらくパリのニューモーニング。しなやかで力強い音楽。3人のエネルギーが舞台に渦巻いている。その映像を見ながら、ある舞台をおぼろげなから思い出していた。それは、2009年5月マルティニック島で友人に連れていってもらった、ラマンタン・ジャズ・プロジェクトの舞台だった。やがて友人になるジャズ・ピアニストのエリック・イルドフォンスが舞台にあがるというので聴きに行ったのだと思う。エリックの演奏の前に、ある三人編成のグループが荒々しい演奏をしていた。そのグループに、リュテール・フランソワというセント=ルーシャのサックス奏者が数曲加わったのだが、そのグループはリュテール・フランソワに演奏する隙を与えず、「自分たちの演奏に加われるのなら加わってみたらどうたい?」とサックス奏者を挑発しているようだった。それが、じつはクリスチャン・ラヴィゾのトリオだったのだ。(この文章を書いた後に、以前の自分の記事を観てみたらクリスチャン・ラヴィゾに言及していた。すっかり忘れていた。過去の記事はこちら。)

グアドループでの1週間前の演奏は、観客がぼくたちしかおらず、本当にもったいないと思った。

「クリスチャンは世界的なミュージシャンだ。いまはそんなに知られていないけれど。でも、タカ、偉大なジャズ・ミュージシャンだって、こういうところから始めたんだ。こういうところにある日、白人がやってきて認めるのさ。そうして世界中で演奏するんだ。」

いただいたCDとDVDはこれから長く愛聴するだろう。彼の生演奏を聴く、次の機会を待ちながら。

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