テレラマの震災一年後特集

週刊誌『テレラマ』の今週号で「フクシマから一年後、日本の作家たちが沈黙を破る」という特集が組まれている。特集の記事は、日本の作家たちへのインタビューを中心に構成されている。デモの場面でNo nukesという(おそらくお手製の)張り紙を持ち、カメラよりも遠くを見つめる、フランス文学者水林章が特集の写真を飾っていてとても印象的だ。インタビューを受けた作家は、大江健三郎、水林章(ちなみに去年ガリマール社からフランス語と自身の関わりを綴ったエッセイを刊行しているので、作家として紹介されている)、管啓次郎、川上弘美、古川日出男だった、と思う。立ち読みしただけなので、ゆっくり記事全体に目をとおすことはできなかったが、ぼくには一番かかわりの深い管さんのインタビューは気になるので読んでみることに。『ろうそくの火がささやく言葉』(たしかCe que murmure la bogieと訳されていた。うまい表現)の簡単な紹介のあとにこんな管さんの言葉が紹介されていた。作家たちが即座に動いて活動していること(ことばのポトラックなど)、そうした迅速な行動の重要性、個人の意見を封じる日本社会の抑圧性(日本社会の一般傾向として)、抑圧と自己検閲が3月11日以降かつてないほど高まっていること、これに抗わなければならないこと、などだ。特集のタイトルはこの発言からとられたのかな? ちなみに、パリでは毎年この時期に国際ブックフェアが開催されることもあって、『テレラマ』でも紹介されている。今回は、日本の作家たちが多数招待されている(招待作家についてはこちら)。確認すればわかるとおり、けっこう錚々たる顔ぶれなのだが、フランス人読者はアルキ・ムラカミが来ないのを大変残念がっているようだ。あたかも今回の招待作家を全部足してもムラカミひとりの方が人気が上であるかのようである。今週の『テレラマ』には哲学者ジョルジョ・アガンベンのインタビューも掲載されている。

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