カメルーン映画「アフリカ、おまえをむしりとる」を観る

ジャン=マリ・テノ監督による1992年の作品。知人の紹介で専修大学の外国語教育研究会でのこの映画の上映会+討論に参加した。山形国際ドキュメンタリー映画祭でかつて上映されたドキュメンタリー映画とのこと。「アフリカ、おまえをむしりとる」というタイトルが語っているように、フランスの植民地支配がいかにカメルーンの現在(当時)を規定しているのかを批判的に検証しようとした意欲作だった。同化政策とその帰結、議会に何の意味も持たせない独裁者の圧倒的強権、「独立」を目指す活動家たちの抵抗とその挫折、カメルーン現代史の苦痛がひしひしと伝わる内容だった。フランスへの依存の構造を断ち切ること、貧しい都市民が必要最低限の生活が営めること、表現の自由が認められること、識字率が高まること、しかしフランス語という「強いられた言語」との葛藤などなど、様々なメッセージと問いかけがこの映画に込められていたように思う。個人的には、フランスによる西アフリカの同化主義政策の受け止め方として監督に共感しながら観るとともに、日本の支配と占領の過去についても改めて考えさせられた。映画を観るにあたって、この映画のタイトルがフランス語の数え歌をもじっている点など、丁寧な解説もついており、理解の助けになった。専修大学の外国語教育の先生方とこの機会にお話しできたことも収穫だった。

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