大阪大学レクチャーの報告

大阪に行ったのはちょうど1週間前。このところ更新を怠っているが、今日の午前中、少しだけ余裕ができたので、大阪大学での報告を若干記しておきたい。

この日はグリッサンの『カリブ海序説』について話した。この本は原書の文庫判で850頁ほどにおよぶ長大なもので、グリッサンのマルティニック論にしてカリブ海論である。1981年に刊行された。

レクチャーではこの本の概要を説明しつつ、とくに「集団的衰弱」という語に注目して、マルティニックの「成功した植民地支配」と呼ばれる植民地支配の最高段階を、この本に収録されるいくつかの事例から確認する作業をおこなった。別様に言えば、『カリブ-世界論』の第4章「成功した植民地支配」をグリッサンの視点から掘り下げて捉えてみようというものだった。

司会を務めてくれたのは、山森裕毅さん。聴衆は少人数だったが、この機会にぜひともお会いしたかった篠原雅武さん、パリ留学以来の友人、日頃お世話になっている編集者が来てくれ、こちらの話に、さまざまに応答してくれ、濃密な時間を過ごすことができた。今回のためにこちらの拙い文章を読んで臨んででくれたホスピタリティに溢れる山森さん、そして今後の考察のための貴重な視座を与えてくれた篠原さん、そして会場に足を運んでくれたすべての友人に心から感謝したい。

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