グラース、カンヌ

カンヌでの滞在も残すところあと二日となった。今朝は食中毒にかかった学生と学校の医務室に行くことから始まった。カキであたったようだ。いつも元気な学生が苦しそうでかわいそうだった。お医者さんに来てもらい薬を処方してもらった。とにかくカンヌ滞在のあいだに元気になってもらいたい。

学生を心配しながらも、今日は久しぶりのお天気に恵まれたので、午後はカンヌ近郊のグラースという街にでかけた。3週間もいると少しずつ日常に慣れてくる。最寄りのバス停からバスに乗ること30分で着いた山間の街は、香水のメッカとして有名なところだった。カンヌに比べると、アクセスがやや面倒な感があるものの、歴史の古い街であることからか、観光地の華やかさに彩られていた。この街にゆくまでの風景に見とれた。同僚の先生がカンヌは山の方にゆくとこの時期はミモザがきれいだよ、と教えてくれたことを思い出した。山を覆う森の一角はたしかにミモザの金色に溢れていた。ルカネを描いたボナールの絵のように。

グラースから帰ってくると、カンヌの中心街に出かけた。今晩、ジョアンレパンに住んでいる友人と会うことになっていたからだ。映画を観たあとの友人夫妻とレストランに入り、ブイヤベースを食べた。手頃な値段で、おいしかった。おしゃべりははずみ、楽しい時間を過ごした。改めて素敵なカップルだと思った。前向きに生きる姿勢が会話のなかから伝わってきた。人生は大変なことばかり。だからこそポジティブに生きようとする意志が、大変なことがあろうと現状を打開してゆくだろうし、少なくともその力を秘めている。そう思った。

さて、明日がカンヌ滞在の最終日となる。18人の学生たちの満足と無事と祈るばかりだ。

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