板橋区立美術館の「種村季弘の眼 迷宮の美術家たち」


板橋区立美術館で9月6日から始まった、種村季弘と美術をめぐる展覧会。13日、種村氏と縁ある大野慶人氏の舞踏パフォーマンスを見たいこともあり、観に行った。

板橋区立美術館は初訪問。実は近所に住んでおり、徒歩で行ったのだけれど、近隣に住んでいない場合は、東武東上線成増駅から一時間に数本のバスに乗って行くことになり、若干不便な場所に位置している。けれども、今回の展示にかんして言えば、広く芸術・文学を愛好する人にお奨めできる好内容で、遠出(?)の価値はあると思う。

大野氏の素晴らしいパフォーマンスについては言葉を尽くしたいところだが、一言だけ感想を書けば、限られた空間のなかでの身体の緊張感、音楽と身体がおりなす抒情性が際立ち、30数分の張りつめた時間のなかで、様々な感情が沸き立ったのだった。

展示は、たいへん面白い。告白すれば、種村ファンを自称できるほど著作も読んでいなかったけれども、ドイツ文学、というよりもヨーロッパ文学の異端の鉱脈を発掘してきたこの人文学者と美術との関係について、集中的に知る機会を逸してきた身として、勉強になったし、とりわけ「覗き見」という行為と欲望をめぐるテーマとその作品の配置には、非常に興味を覚えた。

展示は10月19日まで。わずか一月ほどの展示であると思うと、もったいない気もする。近隣の方はぜひ。遠出をされる方はご一報を。拙宅にもお立ち寄りください。

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