大阪大学大学院国際公共政策研究科 稲盛財団寄附講座主催公開研究会「都市空間の未来像」第2回の案内(9月26日、阪大豊中キャンパス)

公開研究会「都市空間の未来像」
 Vol, 2「近代都市の境界:関係・混淆・錯綜」

現在、日本では、都市のありかたを、基本的なところで考え直すことが求められるようになっています。老朽化、人口減少といった状況下で、なおも都市を維持し、人々が生活していくためにも、そもそも都市とは何なのかを、問い直すことが求められます。

グローバル化が進む過程で顕在化してきたのは、関係、混淆、開放、錯綜性といった問題群です。移民の流入に対し、都市は境界を開かざるをえなくなり、他者との関係が多様化し、価値観の混淆が進み、都市が錯綜していきます。これをどう考えるのか。手がかりとなるのは、建築家磯崎新が「見えない都市」という論考で提示した観点です。計画都市の理念が崩壊し、透明性、計画性といった概念では都市が構想できないことが論じられるようになった1960年代末以降、磯崎氏は、「かいわい」「不透明性」「錯綜体」といった概念を提示し、網目状の組織体としての都市という理念を打ち出しましたが、その意義はあらためて再確認されるべきでしょう。

今回は、磯崎氏へのインタヴューを試みた日埜直彦氏と、カリブの文学者であり哲学者でもあり、ドゥルーズ=ガタリの「リゾーム」についての斬新な解釈を打ち出したエドゥアール・グリッサンについての論考を書いている中村隆之氏をお招きし、これからの都市のありかたについて、「開放性」「錯綜体」といった概念を中心にして考えてみたいと思います。また、日埜さんは香港シンガポールでの実務経験があり、中村さんはマルティニックでの滞在経験もあるので、戦後日本の都市経験とは違う都市のありかたについて語っていただきつつ、上記の問いを考えてみたいと思います。


【講  師】日埜 直彦 氏 (建築家。日埜建築設計事務所主宰)
      中村隆之 氏 (大東文化大学外国語学部専任講師)

【日  時】2015年9月26日(土)14:00~17:00(開場 13:30)
【会  場】大阪大学国際公共政策研究科2F 講義シアター(豊中キャンパス
【参  加】無料(どなたでも自由にご参加ください)
【主  催】大阪大学大学院国際公共政策研究科 稲盛財団寄附講座
【問合せ先】篠原雅武(稲盛財団寄附講座特任准教授
      shinoahra★osipp.osaka-u.ac.jp(★を@にかえてお送りください)



 ~講師の紹介~

日埜直彦(https://twitter.com/naohikohino1971年生まれ。建築家。日埜建築設計事務所主宰。 都市に関する国際巡回展Struggling Cities展を企画。現在世界巡回中。『磯崎新インタヴューズ』→(http://amzn.to/1zEHfkA?建築の実務をこなしつつ、『建築雑誌』をはじめとする各種媒体で、都市、建築史等を幅広く論じてきました。

中村隆之(http://www.page.sannet.ne.jp/nakamuu/1975年生まれ。大東文化大学外国語学部専任講師。専攻はカリブ海フランス語文学。文化研究の観点からフランス語圏をはじめとするアフリカ系諸文化についても関心を抱いている。
著書として、『カリブ-世界論:植民地主義抗う複数の場所と歴史』(人文書院 2013年)などがある。また、『思想』(岩波書店)で「グリッサンの全-世界」を連載(全五回)。訳書として、エドゥアール・グリッサン『フォークナーミシシッピ』(インスクリプト 2012年)などがある。

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