叢書「人類学の転回」(水声社、2015~)刊行開始


水声社より「人類学の転回」と銘打たれた叢書の刊行が始まりました。第1回目は2冊同時刊行で、マリリン・ストラザーンの『部分的つながり』(大杉高司ほか訳)、エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロの『インディオの気まぐれな魂』(近藤宏+里見龍樹訳)が、画像にあるとおり、赤を基調とした洗練されたデザインの統一のもと、大手書店の新刊コーナーや専門書の棚で存在感を放っています。

水声社といえば、とくにフランス文学系の刊行物が強いというイメージがあるので、人類学系のシリーズものというのは、新鮮な印象をもちます(とはいえクラストルの『国家に抗する社会』の版元でもあります)。しかも、ストラザーンにしても、ヴィヴェイロス・デ・カストロにしても、『現代思想』誌などの媒体を通じて、この数年で、人類学畑を超える全般的な注目を集め始めているように見えます。帯文で中沢新一氏が書いているとおり、「人類学はふたたび現代思想の最前線に踊り出そうとしている」のかもしれません。いずれにしても、人類学が人文系の学問を牽引しているように思われたような活況がふたたび訪れるのだとすれば、それは人文系出版にとっては歓迎すべきことでしょう。そのような「新鮮さ」をこの叢書は感じさせてくれます。




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