『現代思想の転換2017』(篠原雅武編、人文書院、2017)


篠原雅武編『現代思想の転換2017』が人文書院より刊行されました。
以下、人文書院のサイトより転写します。

はじめに

1 読むこと、書くこと、提示し続けること(中村隆之)
 書くことと会話すること/言語が生み出すリアリティ/度外れなもの
 ディシプリンのリミット/理解と共与/存在から関係へ
 アウトサイダーの位置に身をおく/衰弱からの回復
 追記――不透明なものを訳す

2 いまほど面白い時代はない(小泉義之)
 人文学は危機か/大学人への期待/そこそこの研究の維持
 大学を減らせ/大衆の教養/施設とコロニー/人間科学としての復活
 人間科学のネタはいくらでもある/オブジェクト指向存在論

3 対抗するテクノロジーの発明(藤原辰史)
 分解の哲学/研究と社会運動/人間観の行き詰まり
 部分がばらばらに成長する/文理融合/人文学の対抗テクノロジー
 人間中心主義からの脱出/「縁」の思想

4 ナマコとヤドカリ(千葉雅也)
 複数性の問題/関係主義的な癒し/ナマコとヤドカリ
 左派知識人のクリーンさ/思考の結晶化とイメージ
 一九九○年代のゆるさ/偶然性/オブジェクトについて
 他者の力能と独断/新たな言語実験/非人文学

5 世界には穴が空いている(ティモシー・モートン)
 経験と無限/生き残りと笑い/レイシズムとファシズム
 惑星的な目覚め/科学主義的ニヒリズム

インタヴューを終えて

やや裏話のようになりますが、この企画の発端に、偶然ながら、関わりました。あとがきにも少し書いてあるのですが、昨年、篠原さんが東京に用事で来たおりに、お話する機会がありました。それがきっかけとなり、昨年の8月1日、京都で篠原さん、今回の編集を担当した人文書院の松岡さんとお会いして、ここに収録される最初のインタビューがおこなわれました。その後、この企画が進行している様子を、メールでの私的なやりとりのなかで、うかがっていましたが、びっくりしたのが、8月後半だったとおもいますが、篠原さんがティモシー・モートンさんに会うためにヒューストンに旅立ったことでした。そして、9月以降には、小泉さん、藤原さん、千葉さんへのインタビューが驚くようなスピードで人文書院のホームページに掲載されていったのでした。個人的には、ネット上で読むときよりも、本になった今回のインタビューを読むほうがずっと頭にはいってきます。それぞれの書き手(話し手)はそれぞれに異なっています。千葉さんが語る「離散的な複数性」がこの本を成り立たせているようにも感じます。当然ながら、それぞれの関心や考え方は重なったり、交錯したりします。ぜひご一読ください。


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